「新妻聖子ライブ2011」@ティアラこうとう

 いつものように自転車です。何月だったか同じ会場で行われた、りんけんバンドのコンサートの帰りにわかりやすいルートを見つけておいたので、迷うことなく少し早めに会場に着きました。片道20キロ弱。途中、途中で小雨にあって合羽を着るかどうか迷ったのと、札の辻でサンバ・カーニバルのおねいさんを見かけた時はしばし目のやり場に(固定してしまって)困ったということはありましたが、着いたのはほぼ開場時間でした。住吉駅から人の波が流れているのが見えて、ホールの入口にも長い列ができていました。座席数は1200くらいですが、ほぼ満席だったようです。

 新妻聖子のライブはだいたい年に一度。草月ホールでの時から、たぶん毎回観に行っています。草月ホールは500席くらい、前回のよみうりホールが1100くらいなので、毎回少しずつ増えています。今回はティアラこうとうの後、立川と横浜でも開催されている分を東京近郊でひとまとめと考えると、一気に増えたということもできそうです。
 今回は休憩なしの約2時間でした。事前にブログで曲目は発表されていたので、期待の持ち方が独特なものになりました。通常はあの曲は歌うだろうか、どういう流れになるだろうかとわからないものを想像して楽しむのですが、事前に曲目がわかっていると、あの曲をどう歌うのだろうかなど想像する内容が絞り込まれたものになるようです。

1.アヴェ・マリア(シューベルト 訳詞:堀内敬三)
2.Somewhere(「ウェスト・サイド・ストーリー」日本語詞:小林香)
まずは祈りの意味を込めた曲から始まりました。3月以降、こういう時に何ができるのかという問いかけや問題意識を、多くの演劇やミュージカルなどエンタテインメント関係の人々は抱いているようです。その答のひとつが祈りなのでしょう。祈りは冒頭だけでなく、全体の構成の骨子でもあるようです。"Somewhere"はどこかにある理想の地を求める歌で祈りの意味がありますが、ミュージカル・ナンバーへの移行という趣旨も含んでいます。
3.自信を持って(「サウンド・オブ・ミュージック」)
正月にテレビ放送された「サウンド・オブ・ミュージック」でマリアのセリフを吹き替えた時に、歌は「ドレミのうた」の一部だけだったのが物足りなかったのでしょう。観ていた私も物足りなかった。タイトル曲の「サウンド・オブ・ミュージック」は6月のNHKの番組で歌って、少し満足したのか、ここではちょっとマニアックな選曲でした。最近は舞台版でも使われますが、映画版のために作られた曲なので、「サウンド・オブ・ミュージック」の中で異彩を放っています。
4.夢やぶれて(「レ・ミゼラブル」)
今回初役のファンテーヌの曲。これは、新妻聖子ではなく、ファンテーヌが歌っていました。若い娘ファンテーヌがかつて見ていた楽しい夢、それが破れた現在の絶望の深さが伝わってくるようです。

5.会いたい(沢田知可子)
6.懐かしのJ-POPメドレー
  恋のダイヤル6700(フィンガー5)
  ペッパー警部(ピンク・レディ)
  恋のバカンス(ザ・ピーナッツ)
実はカラオケ・メドレー。小学校高学年でバンコックへ行き、言葉も通じず、友達もなかなかできなかったので、毎週のように家族でカラオケへ通い、うたっていた歌だそうです。メドレーの3曲はお姉さんと一緒にうたっていたに違いありません。「恋のバカンス」の途中で退場して、着替え。

7.ラ・マンチャの男(「ラ・マンチャの男」)
8.Sisters(新妻聖子)
「ラ・マンチャの男」は去年の「ドラマチカ・ロマンチカ」からで、その時の感想にも書いたことですが、本来は少し頭のネジが緩んだ主人公キハーノが「我こそは遍歴の騎士ドン・キホーテ」とトボけた感じでうたう曲です。それを女性が歌うことで、吟遊詩人が壮大な騎士物語を語っているように響いてきます。広い音域と豊かな声量を持つ新妻聖子ならではの熱く力強い歌唱です。
"Sisters"は一転して、静かというか穏やかで温かな曲です。お姉さんの新妻由佳子・作詞作曲で、妹が生まれた時から、姉妹が共に成長していく過程が描かれています。そういえば、草月ホールの頃はお姉さんの話はあまりなかったと記憶していますが、前回のよみうりホールの時からはお姉さんの書いた曲を歌ったり、少しずつ姉妹の色を出すようにしているようです。仲が良いというより絆が深いというか結束が固いというか、1日3回電話で話すというのは、かなり珍しいのではないでしょうか。前述の広い音域、豊かな声量による力強い歌唱も入りますが、お姉さんの曲を歌う時は感情表現の繊細さが表に出てきます。次の「愛をとめないで」とオリジナル曲が続きました。テレビ時代劇の主題歌だったので、曲の一般的な知名度認知度はいちばん高いかもしれません。しかし、テレビで聴いていた時よりも、歌のレベルが何段階か上がっているように感じました。
9.愛をとめないで~Always Loving You~(新妻聖子)

10.You Raise Me Up(シークレット・ガーデン 日本語詞:小林香)
11.True Colors(シンディー・ローパー 日本語詞:小林香)
12.虹のかなたに(「オズの魔法使い」)
三曲続けて、いわばスタンダード・ナンバー。以前、ある有名な演歌歌手が歌がうまいということの条件として①だれよりも高い声が出る②だれよりも大きな声が出る③だれよりも長く息が続く、と言っているのを聞いたことがあります。これだけでは十分ではなくて、この3つの資質を持っていて、それを駆使できるのが「歌がうまい」ということでしょう。スタンダード・ナンバーだと、そこがはっきり出ます。新妻聖子は日本でいちばんかどうかはともかく、いまトップクラスの歌い手であることがわかります。

13.未開地(「クレオパトラ」 日本語詞:小林香)
14:アンダンテ(新妻聖子)
15:GOLD(「GOLD~カミーユとロダン~」)
この三曲は、演技で歌う新妻聖子です。「クレオパトラ」は日本未上演で、上演されるかどうかも未知数ですが、歌い始めたら表情が変わりました。「アンダンテ」は同名の主演映画の主題歌で、弱いくらいに穏やかな歌い出しから、最後には力強く歌いあげます。お姉さんの作曲。「GOLD」は思い切り歌い上げられる歌い手により曲の魅力が倍増するフランク・ワイルドホーンの作品。12月上演のミュージカルのタイトル曲で、日本語歌詞はできたばかりなのだそうです。これを聴いただけで期待が膨張します。

16:うちへ(ドヴォルザーク 日本語詞:小林香)
冒頭の祈りの趣旨をもう一度という意味もあるのでしょうか。曲は「家路」というタイトルが有名かもしれません。夕方5時になると聞こえてくる地域もあります。こういう曲も歌唱が安定していることで、魅力が倍加するようです。

≪アンコール1≫命をあげよう(「ミス・サイゴン」)
アンコール一曲目はピアノ伴奏のみで。NHKFMの「ミュージカル三昧」の時と同じつくりですが、歌い出しの歌詞のイメージがより具体的になったように感じました。身近に赤ちゃんが生まれたからかもしれません。
≪アンコール2≫Make Our Garden Grow(「キャンディード」
1曲目もそうですが、生命、生きることをうたった曲をアンコールに選んだようです。これもおそらく"祈り"のひとつなのでしょう。クネゴンデの役柄とはかけ離れますが、「キャンディード」に出演する前のCDにも収録されているので、この曲が持つ意味が重要なのでしょう。このGardenと冒頭のSomewhereとつながるとも考えられます。

 雨がちょっと心配でしたが、外へ出た時は大丈夫でした。往路の20キロは曲目表から想像しながらでしたが、帰りは歌とトークとを反芻しながらの20キロでした。

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