「アイーダ」@電通四季劇場〔海〕

 今日が最終公演のようですが、私が観たのは最終公演が迫ってきた8月下旬です。四季版「アイーダ」はこれで3回目ですが、アイーダは毎回違う人、ラダメスは全部同じ人、アムネリスは初回だけ別の人でした。
 前回の観劇記は、こちら。
 http://19601106.at.webry.info/201005/article_1.html

 ブロードウェイで初めて観た時から、オープニングの博物館の場面が大好きです。アムネリスが動き出すだけで、涙が出てきたこともあります。物語の語り手であるアムネリスは、すべての物語は愛の物語であると歌います。親子の愛、男女の愛、友人との愛、国への愛、故郷への愛、王への愛、王から民への愛、神への愛。いろいろな愛が、時には並行し、時には絡み合い、反発しあい、あるいはすれ違いながら、物語は進んでいきます。

 王女アムネリスは孤独です。この時代にファラオの子がひとりだけというは考えにくいですが、彼女はファラオのただひとりの子です。いずれ王位を継ぐ者ととしての自覚と、その責務の大きさへの恐れとの間で、心が揺れています。婚約者ラダメスに頼りたいと、甘ったれた態度をとりますが、彼はそっけない。彼女の気持を理解するのはアイーダです。だから、アムネリスはアイーダを友として遇します。

 アイーダにも王女としての自覚はありますが、情熱をぶつけあえる相手ラダメスの存在で、王女の立場を忘れかけます。父ヌビア王が捕らえられたり、また彼女の身代わりとしてヌビア人の女性が処刑されたことで、アイーダは王女の立場に戻ろうとしますが、もはやラダメスとの関係は、彼女ひとりで終わらせることはできず、情熱に殉ずるほかに道はなくなっていました。

 アムネリスは愛するラダメスと唯一の友アイーダの関係に気づいてしまいます。彼女は情熱ではなく、王位という理を選ばなければなりません。それでも、アムネリスはラダメスとアイーダに対して、国王としての理にかないながら、彼女の情を裁きにこめます。おそらく、偉大なファラオとしての生涯を送ったのでしょう。メトロポリタン博物館に展示されるくらいに名のある女王となったに違いありません。

 ブロードウェイで観た時から、私はこのミュージカルの主人公はアムネリスだと思ってきました。情熱に殉ずることをうらやましく思いながら、自分のなすべきことを、自分の生きる道とするアムネリスには凛とした美しさがあります。前半の、甘ったれた王女から、偉大な王へと変わる瞬間が見事です。ブロードウェイのシェリー・ルネ・スコットがベストだと思っていますが、鈴木ほのかのアムネリスも上々でした。


Aida (2000 Original Broadway Cast)
Disney
2000-06-12
Original Cast Recording

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