「レ・ミゼラブル」帝国劇場

平成One Day Moreの日に、平成最後の観劇。

ジャン・バルジャン:福井晶一
ジャベール:上原理生
ファンテーヌ:濱田めぐみ
エポニーヌ:昆夏美
コゼット:生田絵梨花
マリウス:内藤大希
テナルディエ:駒田一
マダム・テナルディエ:朴璐美
アンジョルラス:相葉裕樹

 初出演・初役の濱田めぐみファンテーヌと朴璐美マダム・テナルディエは完成度の高さと新鮮さを併せ持っているのが流石。特に初ミュージカルの朴路美さん。従来のイメージをひっくり返しつつ、それでいてマダム・テナルディエ。

 昆夏美エポニーヌはエポニーヌとしては円熟期に入ったかな。プリュメ街の3人の中で彼女の気持の揺れが最も大きい。少しも気づいてくれないマリウス、幼い頃と状況が逆転してしまったコゼット(しかもコゼットは全く覚えていない)。怒りと悲しみとが混ざり合って、自分でも整理がつかずにいる。「オン・マイ・オウン」の歌詞とメロディーに、その揺れが込められているが、それ以上に帽子の扱いに現れる。彼女が撃たれた後、帽子は何処へ…。

 生田絵梨花コゼット。伸びしろは誰にでもあるけれども、実際に伸びるのは伸ばす意思があって、伸ばす努力をしてきた人だ。2年前の初出演の時に、ずっと目標にしてきたコゼット役を、実際に演じて初めて見つけた課題があると言っていたのを思い出した。

 別キャスト、別の組み合わせでも観たい…。いまのところ、最終盤の札幌公演のチケットはまだ残っていた…半年近い上演を経て、さらに深まったところをまた観たい。


 ここから別の話。
 ミュージカルには出てこないエピソードだが、原作の「レ・ミゼラブル」のコゼットには別の名前がある。

 ファンテーヌがテナルディエ夫婦に我が子を託す場面。名前を訊かれて“コゼット”と答えるが、本当はウーフラジーと作者が説明する。当時はよくあることだったらしい。諱のようなものなのだったのだろうか。あまり良い名前とは思えないこともあったらしく、ユゴーの説明の仕方も嘆いているように見える。

 マリウスはリュクサンブール公園で出会った美少女の名前をユーシェルだと思い込む。彼女が落としたハンカチにU. F.とイニシャルが縫い込まれていて、それをユーシェルだ!と決めた。コゼットという名前をプリュメ街の家で聞くのはミュージカルでも踏襲している。
 まだ物心つく前にファンテーヌから離れて、テナエルディエ夫婦に預けられていたので、彼女自身、自分の名前はコゼットだと思っていて、自分の名前がウーフラジーだとは知らない。

 名前といえば、姓名がはっきりしているのはマリウス・ポンメルシーだけだ。ジャン・バルジャンは姓名なのかどうかよくわからない。ジャベールとテナルディエは姓なのか名なのか。アンジョルラスは"天使のように美しい"と評されているので、愛称かもしれない。

レ・ミゼラブル 全4冊 (岩波文庫)
岩波書店
ヴィクトル ユーゴー

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト



レ・ミゼラブル 25周年記念コンサート[AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
2018-03-27

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト



新装版 「レ・ミゼラブル」百六景 (文春文庫)
文藝春秋
2012-11-09
鹿島 茂

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト


この記事へのコメント

この記事へのトラックバック