「三銃士」@オーチャードホール

韓国ミュージカルの来日公演です。「三銃士」の物語は各国でミュージカル化されていますが、これはチェコで作られたものなのだそうです。前に帝劇で上演されたのはオランダのものでした。チェコのままなのか、韓国版独自のアイディアが含まれているのかはよくわかりません。

 原作の「三銃士」はアレクサンドル・デュマの大長編「ダルタニャン物語」(日本語訳で全11巻)の最初のパートです。これは自慢ですが、完訳を全編読んだことがあります。「三銃士」では主人公のダルタニャンは"三銃士"の中には入っていません。銃士の見習いであって、銃士ですらありません。このパートの最後に銃士の仲間入りを果たします。また、銃士という名前なのに、銃より剣で闘います。17世紀の話なので、銃は先込め式で弾の装填に時間がかかり、遠くにいる敵軍と戦う時でないと、あまり効果的ではなかったのでしょう。だいたい同じ時代を描いている「シラノ・ド・ベルジュラック」ではスペイン軍との戦いの場面に銃を使っていました。
 「三銃士」の最後に銃士となった後、第二部「二十年後」、第三部「鉄仮面」と物語は続きます。今回の韓国版は第一部の物語に第三部を織り込んでいます。「三銃士」の物語はまだ18歳で無鉄砲な少年ダルタニャンの成長と、銃士たちのフランス王家をめぐる陰謀を打ち破ろうとする波乱万丈の冒険活劇から成っています。この陰謀が原作では、王妃アンナ・ドートリッシュとイギリス人貴族との間に交わされた秘密の手紙が軸だったところを、第三部の王とうり二つで鉄仮面をかぶせられた男をめぐるものに置き換えられていました。結果、女性のメインキャラクターが減って、アラミスの相手の女性の存在が少々曖昧になったきらいはあるものの、恋や愛を描く部分が整理されて、男というより男の子たちの冒険活劇という色が濃くなったようです。コンスタンスやミレディの運命についても、原作を踏襲するより、幕が下りた後もすっきり、気持よく席を立つことができたと思います。

 韓国語で歌詞がまったく耳からは理解できず、言葉については字幕が頼りでした。音楽はディズニー映画版「三銃士」の主題歌だったブライアン・アダムスの曲が印象的でした。

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