「ドリームガールズ」@シアターオーブ

 当日券があるだろうと期待して、開演の1時間くらい前にシアターオーブへ行ってみました。3階のサイド側(A席)が比較的舞台に近いというので、それを購入。たしかに観やすかったですが、真下を見下ろすとかなりの高さを直視することになりました。

 舞台版を観るのは初めてです。映画版もあまりちゃんと観ていません。おおまかなストーリーと、有名曲のいくつかは知っています。1960年代前半のニューヨーク、アポロ・シアターにシカゴから女性3人のグループがやってきます。有名なアマチュア・ナイトなのかどうかはわかりませんが、いずれにしてもコンテストが行われていて、ここを勝ち抜くと1週間、この劇場に出演するチャンスを得られるというものです。3人とも勝ちたいと思っていますが、温度差があります。何がなんでも勝ち抜いてスターになりたい、できれば勝って思い出にしたい、どちらも勝ちたいという思いに違いはありません。
 コンテストには勝てませんでしたが、チャンスはつかみます。スター歌手のバックコーラスをすることになったのです。1幕では、彼女たちを中心にした物語と同時に黒人音楽がポップ・ミュージックの世界で、その地位を確立というか位置づけを確実なものにしていく歴史が語られていきます。この過程はポップ・ミュージックが黒人音楽を取り込んだようにも、黒人音楽がポップ・ミュージックにすり寄っていったようにも見えます。いずれにしても、名声と市場が大きくなっていくことで、そこに関わる人たちの野心も大きくなっていきます。素朴に歌を書いていた人も、歌うのが楽しかった人も、野心と無縁ではいられません。毛皮のコートが象徴的です。結果、最も野心が強かったエフィがグループからはじき出されてしまいます。ここまでが第一幕。
 第二幕は、音楽業界からもはじきだされていたエフィの再生を主軸に、彼女たちの友情とグループの復活が描かれます。目的がのし上がること、大きく当てることではなく、いい曲を作ること、いい曲を歌うことにあると、原点に戻ろうとしたのでしょう。One Night Onlyの2つのバージョンが並べられるのは、そういう意図かと思います。そして、それによって一幕では成果を生み出していた野心家のひとりは破滅へと向かっていくことになります。

 セットは後ろにスクリーン、手前に可動式のパネル(ここにも映像を出せる)、それにアクリルか何かの透明な机と椅子があるくらいで、リアルな具象はありません。床には格子状のラインが引かれています。すべてがステージショーかテレビショーの中で起きていることとして描かれているようです。最初は幕が開く直前の舞台裏、最後はショーのフィナーレでした。

 作曲のヘンリー・クリーガーは黒人ではなく、客観的に黒人音楽を扱っています。映画版のために書いたListenだけは、書いた時期がずっと後だからか、多少の違和感はありましたが、曲そのものは名曲でしょう。
 「サイドショー」では1930年代の場末のショーの雰囲気を描きだした人です。実現はしませんでしたが、井上ひさし脚本のミュージカル「ムサシ」で音楽を担当するはずだったということで、どんな曲が構想されていたか興味深いところです。

 終わって、エスカレーターで2階まで下りてきたら、キャストのひとりがサインを求める人に対応していました。

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