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zoom RSS 「ウェストサイド物語」@劇団四季秋劇場

<<   作成日時 : 2010/01/03 22:46   >>

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 今年の初観劇。劇団四季秋劇場にて。新年早々ですが、今日が初日というわけではなく、元日から公演があったようです。

 「ウェストサイド物語」は名作ではありますが、実際に上演するとなると、音楽でもダンスでも演技でも超絶的なハイレベルが求められるので、よかったと思ったことはあまりありません。何度か観た来日公演は観たことを後悔しました。
 ニューヨーク・シティ・バレエの来日公演でやっていた「ウェストサイド・ストーリー組曲」は、フル・オーケストラにブロードウェイの第一級の指揮者がタクトを振っていたのと、ダンスだけに特化したパフォーマンスだったことで、聴き応え見応えがあったという特殊な例を除くと、これまでに観たベストは宝塚月組版でした。本来は男役の樹里咲穂が演じたアニタや、終わり間近にマリアが死んだと思い込んだ真琴つばさトニーが「チノ、チノ」と叫びながらさまよう場面など、今も目に浮かびます。

 劇団四季版は十数年ぶりです。詳しくは書きませんが、正直言って前回の印象はよくありません。そのために、お手並み拝見くらいの、少々意地の悪い姿勢で観に行きました。
 秋劇場は客席数九百程度の中劇場なので、舞台の間口もさほど広くはなく、オーケストラもそう大人数にはできないようです。プログラムによると20人くらい。去年のブロードウェイ版CDでは30人くらいです。そのため、序曲が始まった時は、少し薄く感じました。もっとも、これはそのうち慣れてきます。去年の銀河劇場での「回転木馬」の時もそうでした。
 話が進むうちに「春のめざめ」を思い出しました。同じ話と言ったら言い過ぎですが、テーマには共通するものがあります。10代の少年たちのモヤモヤとした、やり場に困る衝動。性的なこともあるし、将来への希望の裏返しで漠然とした不安もあります。「春のめざめ」がきちんと制服を着て学校へ通うエリート層の少年少女たちの物語だったのに対して、「ウェストサイド物語」の登場人物たちはプエルトリコから移り住んできて国籍どころか永住権さえ怪しいシャーク団はもちろん、アメリカ国籍はあっても移民の子であるジェット団も貧困層ですが、どんな生まれ育ちでも、十代の少年たちは漠然とした将来への不安と、いつ爆発するかわからない衝動を抱えています。その意味で、50年以上前の作品ですが普遍性がある。
 違いは「春のめざめ」ではダンカン・シークのロック・ミュージック、「ウェストサイド物語」ではレナード・バーンスタインのクラシック的な音楽ということですが、どちらも希望とその裏表にある不安と、衝動の爆発が表現されていると思います。

 今日の舞台はマリアを芯にした物語に見えました。希望を抱いて、自分の生きる場所(サムホエア)を求めてプエルトリコからアメリカに来たばかりの少女の運命が、自分たちの仲間とは違った少年(演じている俳優はともかくトニーも二十歳前の少年でしょう)と出会ったことで大きく転回します。その夜(トゥナイト)に運命の瞬間を見つけたのに、そこがサムホエアではなかったことに気づかされてしまいます。
 そのマリアを演じたのは笠松はるというひとで、私は彼女を初めて観ました。そして、あれだけの「トゥナイト」も初めてです。全体では不満な点もあるのですが、あの歌だけで観た甲斐があったというものです。






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